特徴
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人情義理人間大量破壊兵器
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属性
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武将
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主要機能
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スジモノ、警察関係、商人全般
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階級
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★★★★★
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ＭＰ（法力）
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★★★★☆
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ポピュラー度
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★★★★★
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いよいよ、台湾の神々の中でもっと日本で知名度が高い神様の出番です。そうです。関羽こと関聖帝君です。横浜には関帝廟があるように、台湾でも関帝爺と呼ばれますが、やはり一般庶民は尊敬の念と親しみをこめて帝君と呼んでいます。
帝君は、とにかく強いです。ゲームの中でも大変な活躍をしていますね。でも、強いだけじゃ神にはなりません。だって、武力99の帝君先生の上には武力100の呂布先生がいるじゃないですか。三国志演義の中では劉備、関羽、張飛の三兄弟が束になって呂布先生に襲い掛かってもいい勝負していた場面ありますしね。だから、帝君先生が一武将から神に出世できたのは他の理由があるはずです。台湾人の説明によると、それはなんと帝君先生は仁義の人ですから。それを理解するためには、まず先生の生涯を見ないといけません。
帝君の出自自体は、謎めいたところが多いです。でも偉大なる帝君先生のことを怪しく思ってはいけません。一応故郷では仁義のために悪党を殺して流浪していたということになっています。とにかく劉備、張飛さんと義兄弟の契りを結んでは乱世の中から身を起こしました。身長が高くて、高血圧じゃねぇかという真っ赤な顔で髭が立派な美男子（もちろん当時基準です）だったそうです。しかし、初期の兄である劉備の運勢は悪くてていうかほぼ落ちぶれでした。そのために帝君先生は強いけど、あまり発揮するところがありませんでした。でも帝君先生は一切転職や移籍の念がなく、ただ自分のアニキにつく一心でした。ここで、まずはもう仁義を感じさせますね。
そして帝君の地位を不動にする時代がやってきます。三国時代最強、ていうかゲームでみれば恐らく人類最強の呂布さんがしくじって謀略家の曹操さんに殺されました。そのあと劉備アニキがまた曹操さんとドンパチをやって負けて逃げたわけで、呂布死後最強の帝君先生はなんと捕虜になりました。帝君先生は死んで詫びようと思ったけど、帝君の才を惜しむ曹操は人を使ってそれをやめさせました。その時の理由は劉備さんの家族の安全保証と、劉備の行方が分かればすぐ離れてもいい約束を曹操がしてくれたからでした。帝君が曹操の配下に入ると、曹操からのご褒美責めが始まって、金とか貴重品はともかく、武将として一番萌えを感じた呂布が残した名馬である赤兎馬を帝君にプレゼントしました。一説では、呂布の未亡人で、中国四大美女の一人である貂蟬までを帝君先生に下賜したというエロい話もあります。もちろん律儀な先生はそれを断ったという話にはなっていますが。
とにかく、官位や金や貴重グッズをいっぱい貰った帝君先生は、曹操の下で義理を果たして、大戦の中で何人も敵方の強い武将の首を刎ねてきました。だけど途中で劉備アニキは生きている話が分かった途端、先生はただちに義理のお姉さんたち（そう、「たち」）を連れて曹操の領内から脱出しました。もちろん途中には何人かの追っ手も看守の武将がいたが、先生はこれらを大根のように斬りまくりました。もちろん、それだけだとわがままなクソ野郎というオチですが、なんと帝君は脱出した時、自分の家に丁重に今まで曹操から貰ってきた宝物を全部置いてきました。
でも赤兎馬はいただきました。やはり武将としてのプロ意識が高いですね。
アニキ劉備と合流したあと、中国に有名な赤壁の戦いが起こりました。ご存知の通りに曹操側のボロ負けでした。そこでもう一人の有名人である諸葛孔明が登場して、なんと帝君に曹操が逃げて来そうなところに待ち伏せさせるという意地悪なことを命じました。しかも失敗したら晒し首という条件ででした。曹操への義理はすでに果たしたと言い切った帝君先生は堂々と任務について、やがて曹操は本当に逃げてきました。自分を切ろうとする帝君の前に曹操はもう涙目で昔の情けを訴えまくりました。そこで、義に厚い帝君先生は嘆いて、結局曹操を逃がして帰って軍師孔明先生の前で俺の首を取ってくれとカッコウよく開き直りました。なんか斬るか斬らないかとゴタゴタのあと無罪放免で、孔明先生は実は昨日の夜空の星の様子で曹操の命がまだ絶たれないことがわかったからわざと曹操に関羽さんに恩を売らせたというわけわかんねぇことを皆に打ち明けたというエピソードでした。
でも義だけだったら、喧嘩が強くてもただの堅物で終了ですから、帝君先生にはもっと男気のあるエピソードがあります。ある戦争で、先生の二の腕に毒矢が当たりました。そのまま放置すれば腕が腐って本人も死にますので、当時の名医が治療を勧めました。でもその治療法とは腕の筋肉を切り裂いて、矢が当たった骨の毒を削り取るというものでした。一同は聞いて呆れたが、帝君先生だけが悠々と上着を脱いで、その場で座って手術を始めさせました。医者が麻酔なしでギシギシと骨を削っている間に帝君先生が余裕こいて古典を読んだり囲碁を楽しんだりしました。いかにもアニキと呼ばせてくれという男気溢れた話ですが、その場で囲碁のお相手するのは絶対ごめんですけどね。
そこまでカッコウいい男なので、実は帝君先生の最期は戦に負けて首刎ねられたにもかかわらず、軍神になりました。そしてどっかからひねって、義を重んじるから結局ヤッさん、警察の守護神になって、最後は義理が大事だから商売の神様にもなりました。そして実在人物で神界大武闘会を開催しても入賞は絶対カタいだろうということで、民間信仰の中でだんだん偉くなって、最後は神界の天帝は任期制で、今は帝君先生が当番じゃ、という説まで出てきました。そして民間でも広く尊敬されて、劇とかに帝君の役で出る人はわざと面にどっか違う線とかをつけて似せさせないとか（まったく同じお面は恐れ多いということ）、帝君の役をやる人を他の役者たちは無下してはいけないとか、台湾の神々の中で珍しいファンキー要素が少ない神様ですね。
だから、これからゲームの中で帝君に出会う時は、もうちょっとリスペクトしましょうね。
☆帝君先生に会いたいなら
ふむ～～、困るとの一言に尽きます。何せ帝君先生の廟が多くて、どれが一番代表性を持つかと判断するのは難しいのです。でもここでは一応台南の山西宮を押します。廟の名前は帝君先生の故郷山西からとっていますし、所在地の名前も「関廟」なのでこれに決定！
適当に決めたに聞こえますが、ここは廟の建築なり、信者の数なり、ご利益なりはどこの帝君廟にも負けません。あと、神様のお許しが出れば、神様の契りの息子（義子）にもなれます！俺は神様の息子だ！というセリフを叫びたい方にはぜひお勧めです。地元の信者でも自分の子供を帝君の息子にして無病息災を祈る風習がありますし、前メジャーリーグで活躍した台湾人のワン・ジェンミン選手も、ここの神様の息子とのことです。
行き方：意外と台湾新幹線の台南駅からは近いです。タクシーでも台湾元200元前後でいけます。筆談で「山西宮」と書けばほぼＯＫ。
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そして廟の周りの屋台はうまい。特に腸詰焼きはお勧めですよ！
