2013年11月10日 星期日

アヒル、台湾で逮捕!!――台湾ラバーダック伝説

 最近、台湾の大きな出来事の一つは、ラバーダックの襲来です。
 よくお風呂の中で見かけるラバーダックは、愛と癒しの象徴として芸術家のホフマン氏によって高さ18mのオブジェにされ、世界中で人気を呼んでつい世界巡回のツアーにまで出ました。特にそれが台湾に来た際、「黃色小鴨」という名前でその展示は国民的行事になりました。
 
台湾では大人気のラバーダックですが、どう考えたって「外来種」ってわけなので、有志たちによって台湾の原生種がそれに対抗するように迎え立った。その名は、ジンジャーダック(薑母鴨)です。

 
  
 実は、これはパロディですが、ジンジャーダックというのは、台湾の冬の伝統的な薬膳料理です。このジンジャーダック鍋は、台湾に行けば是非お薦めしたい料理の一つです。その「原生種」という意味は、そこにあります。
  ジンジャーダックを食べる時は、このそうめんもお忘れなく。
 このまろやかな風味は、たまりません!
 ただし、名称の通り、ジンジャーダック鍋の原料は鴨肉、ショウガと料理酒です。ですから、飲酒運転が未だ酷い台湾では、検問で捕まった時に一番使われる言い訳というのは「ジンジャーダックを食べた」という。
 しかし、タイトルの「逮捕」というのは、そんなどうでもいい話ではありません。実際にアヒルが逮捕されたわけです。ラバーダックが台湾で大ブームというわけで、それに便乗しようとする輩が出てくるのは当たり前です。
 


 
 はい。右のほうは店のオーナーです。

 そこまではいいですが、問題はラバーダックの会場に、左の「関さん」が出席してしまったということです。もちろんブーム便乗はミエミエですが、まぁ表現の自由ですね。
 
  やばい!関さんアヒルも大人気!!子供もメロメロ!そしてマスコミにも出れて宣伝効果ばっちり!...と思いきや

 
  はい。逮捕。
  理由は「営業行為及び行商の禁止」。一般民衆の反応も、なかなか面白かったのです。「これは警察国家だ」、「人種差別だ」、最後は「なんでこいつは駄目で後ろのでかいやつは芸術だ。テメェらが判断するかよ」との締めくくりでした。

 ただし、それでも店の名前はモザイク処理しなかったマスコミの人情義理は、素晴らしかった。


報道リンク:
http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/life/20131110/289978/%E3%80%90%E7%9F%AD%E7%89%87%E3%80%91%E5%B0%8F%E9%B4%A8%E8%A2%AB%E9%AC%A7%E5%A0%B4%E3%80%80%E8%AD%A6%E5%AF%9F%E9%80%AE%E6%8D%95%E8%96%91%E6%AF%8D%E9%B4%A8